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当院では精神障害に関する理解や地域に開かれた精神科病院を目指し、一般の方が参加できる様々な活動を企画しています。
是非お気軽にご参加ください、スタッフが笑顔でお出迎えいたします。
次回イベント情報
新館稼働について
杜のホスピタルは新館が完成し、移転運用しています。
この建物の特徴は5F専用ホールとカフェ、2Fリハビリ区域にある歩行湯と各種ジム設備、1Fギャラリー(市民に無料で使用提供)とその上の吹き抜け部分に舞う早見賢二作・鳥群のモビール、1-2F階段踊り場にある木谷佳子作の壁絵『imagination』でしょうか。
病室も患者さんの精神状態・好みに合わせられるよう配色にバラエティを持たせています。窓からは周囲の山や田んぼの緑もお楽しみ頂けます。
先日知人から「日本の社会で足を踏み入れたくない施設が3つある。その中のひとつが精神科病院だな」と話されたことがあります。その解消のためにも当院ではコンサート・文化講演会の一般公開をしています。現段階で、コンサートは軌道に乗っているといえますので今後、文化講演会を充実させていく予定です。賛同される文化人の方々も地元も含めていらっしゃいます。
もとよりホスピタル自身のソフトウェア・マンパワーの充実も最重要課題ですが、この新館はその解消に向けて一歩を踏み出せたでしょうか?
“ホスピタル”の原義は「病院」ではなくて
「休養とエンターテインメントの場所」です(Shorter OED)。
その精神を基盤に杜のホスピタルで現代精神医学的アプローチができたら、と考えています。現在は旧館跡に患者・職員が憩える作庭を京都在住の知人である庭師・古川三盛さんにして頂いています。
理事長 髙坂 要一郎
理事長 あいさつ
日本の精神科医療は世界の先進国に比べ以下のような特徴を有しています。
病床過多(欧米に比べ2~3倍)、超長期収容(欧米に比べ10倍)、少ない人員配置、救急医療の不備、社会との連携に乏しく社会復帰施設・居住施設が少ない、など 精神科においては、救急とリハビリテーションはコインの裏表の関係にあります。
(退院して病状が悪化した際に即受診できる態勢になければ、それだけ家族や地域住民に余計な負担をかけ、例え良くなったとしても受け入れが困難になることは自明のことでしょう)
課題はいくつもありますが、これらの状況に対して私は精神科病院の当面の課題は”平均在院日数の短縮化”であると思っています。
いうまでもなく病院は患者を治療する場であり、そのためには当然、治療目標=患者を早い段階で社会に帰し…が存在します。
それがないと、治療レベル・患者の社会的能力は確実に低下するからです。
医療費の適正化にもつながるでしょう。
しかし現段階では、精神科病院そのものが社会的に認知されているとはいえません。
そのため、当院では市民に当院のことをもっと知ってもらうために様々な文化活動(コンサート、講演会、ラジオ放送等)を行い、交流できる機会を増やしています。
精神科医療において薬物療法は主体のひとつでありますが、当然のことながらそれだけでは限界があります。
そのため、当院ではリハビリテーション(作業療法)でもレベルの高い多くの種目を用意し、利用者が参加しやすいアメニティを整えるように心がけています。
物質文明が行き詰まり、「こころの時代」ともいえる現代において、当院ではまず「風通しの良い開かれた精神科病院」作りを心掛け、利用者の心の健康の増進のために様々なアプローチを工夫していきます。
理事長 髙坂 要一郎