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コンサートの歴史

 
                    「杜のホスピタル」コンサートシリーズ
 
                      2017年4月で、100回開催達成!
 
〈歴史〉
 旧藤井病院時代の1988年から始まり、2017年4月で100回目になりました。
 この2~3年は毎月1回のペースで開催されています。
 
〈どんなコンサート?〉
 プロの演奏家を招いて、病院5階にあるのホールで行われています。
 ホールにはグランドピアノが常時置かれており、時にチェンバロが
 運びこまれることもあります。
 ルネサンス音楽、バロック音楽、クラシック、ジャズ、ポピュラー、邦楽、
 ストローミュージック、民族音楽…とジャンルは多彩です。
 聴衆は、入院患者、外来患者、家族、外部からの来客も多く100名から150名になり
 近隣の方々も大勢聞きに来られています。
 患者も健常者も肩を寄せ合って、演奏に聞き入り、声をかけ、笑い、踊り、
 「ブラヴォー!」と叫び、熱い拍手と熱気に包まれます。
 
〈どんな演奏家?〉
 1回目のコンサート(1988年5月)は、日本を代表するリュート奏者である
 つのだたかしでした。
 その後、リコーダー奏者、チェンバロ奏者、フルート奏者、ヴィオラ・ダ・ガンバの
 著名な演奏者の来訪もありました。
 また、最も多いのは、日本を代表するジャズトランペット奏者藤本忍氏率いる
 「藤本忍&エモーション」であり、20回を数えます。
 ヴァイオリン、ピアノ、声楽家も多く高水準の演奏の演奏が楽しめています。
 当初予測していなかったことですが、海外からの演奏家も珍しくありません。
 ヨーロッパから3回、内モンゴルから馬頭琴奏者、更にはアンデスの
 フォルクローレグループも来て、会場を沸かせてくれています。
 最もユニークなところでは、ストロー奏者の神谷徹氏(5回)は毎回爆笑驚嘆、
 感動に包まれるコンサートです。
 この100回もの歴史を振り返ると、杜のホスピタルはなんと多くの音楽家に
 支えられてきたか、感謝に頭が下がり、不思議な見えざる力の後押しを
 ひしひしと感じます。
 
〈何が特色?〉
 小さい会場で肩を寄せ合って、すぐ目の前のステージでの生演奏を聴き見ること。
 演奏者の身のこなし、表情、まなざしの変化と、呼吸、お互いの掛け合いの妙が
 手にとるようにわかります。
 音は、美しい、楽器も美しい、衣装も美しい…視覚、聴覚に”美”が迫ってきます。
 そして、聴衆と演奏者のさまざまなやりとりが加わり、コンサート会場全体が白熱し、
 感動と熱気と興奮に彩られます。小さいホールでのライブの醍醐味です。
 

コンサート風景

  これからも、すぐれた音楽家を招聘して、他の追随を許さないコンサートを続けます。
 
 「杜のホスピタル」のコンサートに来られた方々は、
 
     決して失望して帰ることはない、と自信を持って言えます。
 
     どうかお気軽にお立ち寄りください。
                                      (文責 副理事長 藤井 哲)

コンサート風景②

〈聴衆の皆様の感想〉 ごく一部を紹介します
 
  ①心の中をきれいな水が流れていくようでした。
                                         (31歳 女性 統合失調症)
 
  ②横文字だったので曲名はわからなかったけど、ベートーヴェンとウエーバーが読めて、
   ひょっとして「舞踏へのいざない」ではないかと思っていたら、井出先生が
   そうおっしゃって下さり、とてもうれしい!と思いました。
   私は戦争前にあの曲を聴いたことがあったんです。
   聴きながら戦争中、戦後の大変だったこと、いろいろ思い出しました。
   …私はピアノのタッチも見たくて、一番最初に入って、一番いい場所に
   座ったんです。…連弾もとてもよかった…”この道”は、私の人生を思い出して、
   死んだ主人のことも思い出して、泣いてしまいました。
   終わった後もずっと余韻が残り、楽しかった。
   今日は(藤井)先生とあのこと話したいと思って、さっきから待っていました。
                                         (75歳 女性 老人性うつ)
 
  ③先生、僕、ヴァイオリン、フルート、ピアノが聴こえてきて、途中から完全に心が
   操られてしまったんでよ。
   終わったとき、3人に握手してもらいに行ったんはそのせいでよ。
   心が音楽に完全に操られてしもうたんでよ。…僕は被害妄想狂やけど、前と比べて
   軽くなったでしょう?
   前は、物がなくなったら、”盗られた!盗られた!”言うて大騒ぎして先生や
   看護婦さんに喰ってかかって迷惑かけたけど…僕は音楽や趣味のこと考えとったら
   被害妄想狂が治っていくんやねえ!
   …演奏聞いて涙が出て出て…あの3人の人、徳島県の人?心強いねえ!
                    (54歳 男性 妄想型統合失調症 (彼の感想は書き尽くすことは不可能))
 
  ④「先生、まいった、まいった、ヴァイオリンもピアノもすごくよかった。
   僕ねえ、終わってすぐ自分のベットにもぐり頭を抱えて、ふとんにもぐりこんで30分くらいじっとしてました。
   僕が、感じたあの雰囲気を壊さず、じっくり余韻を味わうためには、絶対身体を動かしたらいけないと
   思ったんです。」
                                         (63歳 男性 統合失調症)
 
  ⑤ヴァイオリンて、1本でこんなに語るんだと圧倒されました。
   乗馬だったら、人馬一体というんだろうなと感激しました。
                                                 (一般客)
 
  ⑥いつもながら楽しい時間をありがとうございました。
   患者様とのつながりも素晴らしいですね。杜のホスピタルもおめでとうございます。
                                                 (一般客)
 
  ⑦いつもいつも本当に素晴らしい企画に、ただただ感心するばかりです。
   毎回お誘い下さって、本当に有り難く幸せです。
   職員の方々も皆さん感じのいい方ばかりで、さすがだなと思います。
   その上、患者さんたちも「こんにちは」と、声をかけて下さって、明るいですね。
   ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
                                                 (一般客)
 
  ⑧ジャズいいですね。ボサノバも身体が自然にリズムをとっていました。
   夏の終わりの素敵なプレゼントありがとうございました。
                                                 (一般客)
 
  ⑨先日の「アンデスの呼び声」素晴らしい演奏会に出席でき、ひとときの幸せに感謝しております。
                                                 (一般客)
 
  ⑩本日は達人のライブにお招きにあずかり、久々に、さわやかで身も心も洗われ、ゆく夏の一刻をゆったりと
   過ごすことができました。
   本当にありがとうございました。と申しますのは、演奏者の真摯な態度、素晴らしいハーモニーもさることながら、
   それにましても、患者さんのはじけるような歓びの声、満面にあふれる笑みに心がズキーンと響きました。
   …あなたの未来志向にふさわしく、病院名も9月から変わるのですね。
   「名は体を表す」いよいよ充実、ご発展のほどをお祈りいたします。
                                                 (一般客)
 
 
〈演奏者の感想〉
 
 ①私はホスピスで演奏するのが、最大の生きがいです。今回もその思いでした。
  最後のチャルダッシュの時は、客席を歩きながら演奏しましたが
  「あなたのために弾かせてくださいという、一期一会の思いでした。」
                                        (ヴァイオリン奏者 女性)
 
 ②この度は、杜のホスピタルで演奏させていただき、誠にありがとうございました。
  山と空に囲まれた文字通り杜のホスピタルの環境の良さと、患者さんへの思いやり
  あふれる院内の様子に触れ、そのような中で演奏させていただき幸せでした。
  面談室の木のテーブルといいコンサート会場の装飾といい、心温まるものばかりでした。
                                           (ピアニスト 女性)
 
 ③演奏が始まる前の患者さんは暗いです。豆電球1個の明るさです。
  演奏が始まるとあっという間に100ワットの電球に変わります。
  私たちにとっては、こたえられない喜びですよ。
                                     (ジャズトランペット奏者 男性)
 
 ④阿南市に、あんなに素敵な場があるとは思っていませんでしたので、驚きました。
  29年の年月と、県内外、国外からのたくさんの方々のドラマがあったからなんだなあと分かり、一つ一つの
  コンサートの重みを感じました。
  スタッフの方々、お客様、患者様、そして演奏者の心が一つになる、そんな空間と雰囲気でした。
                                           (ピアニスト 女性)
 
 ⑤私は2年前まで、小学校の教員をしていました。
  しかし、どうしても音楽がやりたくて、泣く泣く子ども達と別れ、プロの音楽家の道に入りました。
  今日ここに来れたことで一つの大きな経験ができました。
  こんなに間近で、皆様に温かく応援されてのコンサート、めったにあるものではありません。
  この経験を糧に今まで以上に頑張ってまいります。
                                         (リコーダー奏者 女性)
 
 ⑥今日ほど、いい恰好をしようと思わない日はありません。
  これ以上でも、これ以下でもない、あるがまんまのこのままの自分でいいんだと心の底から、思えます。
  こんなコンサートの機会を与えて下さって感謝です。
                                          (フルート奏者 女性)
 

ご注意ください!

 
 上記の、コンサート風景の写真は、演奏者の方の許可を得て掲載しておりますが
 当院ホームページ以外への掲載・転用については禁止されております。
 
四国放送ラジオにて放送しておりました。
精神科の病気・診療について、判りやすく解説します。

上記のロゴより過去の放送分を聴取することができます。
社会医療法人 のホスピタル
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・精神科・心療内科・内科
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